暗号化データ自体に情報を埋め込むモチベーションとは

特に参考文献を上げることもないメモ書きなので、ご容赦。

 

近年、暗号化したデータに対して情報を埋め込むというのが流行っている。ABE、IBEなどがそれである。これまで、わざわざ暗号文(や署名)自体に情報を埋め込まなくとも、そことは別でやるほうが実用的だと思っており*1、ABEなどの分野に手を出しても、効率性で実用的にならなければ(なったとしても)、一瞬で消えてしまう可能性のある分野だと思っていた。

 

しかし、まずは実用の話を考える以上に、考えられる選択肢が増える事自体歓迎すべきだし、Noarの放送用暗号など、情報の埋め込みを前提にした方式がかなり進んでいる*2ことを考えると、暗号化データ自体に情報を埋め込むモチベーションを理解できなくもない。

*1:今思えばこの考えは証拠不十分。実際近年の暗号界隈ではPairingの登場により効率性を改善できているものが多い。

*2:これだけで信用はできないが、長年の批判に耐えていることはある程度の評価はできる